目次
- ポッドキャストを配信してみませんか
- ポッドキャストの誕生日
- ポッドキャストは「ソーシャルメディア」?
- まず、題材を決めよう
- 題材を調理する方法が、番組のテイストになる
- ゆっくり話そう
- アドバイザーを見つけよう
- 録音機材は最小限、しかし投資を惜しむな
- マイクには用途がある
- 周辺機器が必要になることもある
- 番組の構成はラジオ番組に学ぼう
- ポッドキャストは「便利なラジオ」ではない!
- ポッドキャストにしかできないことをしよう
- iTunes Storeは世界最大のプラットフォーム
- ポッドキャスト向けmp3ファイルの作法
- ウェブやTwitterと連携させよう
- 参考書は、ほとんどありません
- ポッドキャストの収益化は不可能
- 既存のメディアとは指標が違う
- 続けることが大事、でもいつやめてもいい
- 最後に、僕の機材を紹介します
2012.1.14
最終更新
by Quzy
(Masahiro Katoh)
ポッドキャストを配信してみませんか
ポッドキャストは、インターネットを通じて放送される「ラジオ番組のようなもの」です。「インターネット・ラジオ」と説明することもあります。
しかし、本物のラジオ番組よりも優れているところがポッドキャストにはたくさんあります。まず、放送局が不要です。大きなアンテナも、電波周波数を占有する権利も、ポッドキャストには必要ありません。また、制作から配信までひとりで作業をすることができるので、放送局のようにたくさんの人間を雇う必要がありません。そして、リスナーには自由な時間に番組をダウンロードして聞いてもらうことができます。聞き逃されたら二度と聞いてもらえない、ということはポッドキャストにはありません。
そして最もポッドキャストが優れているところは、誰に制限されることもなくあなたが自由に内容を考えて、直接リスナーに対して話しかけることができるところです。放送禁止用語も、スポンサー絡みのタブーも、ポッドキャストの世界には存在しません。全責任をあなたが負うことで、得られる自由がポッドキャストにはあります。
ポッドキャストの誕生日
2004年2月12日、イギリスの日刊紙『ガーディアン』で、ウェブ開発者のベン・ハマースレイが「ポッドキャスト」という言葉を初めて公式に用いたと言われています。これは二つの言葉を組み合わせた造語です。ポッドキャストという名前は、インターネットの中にコンテンツが配信されることから「ブロードキャスティング」と、ポータブルmp3プレイヤーの代表例としてアップル社の「iPod(アイポッド)」に由来しています。
ポッドキャストは、複数の既に存在している技術の組み合わせで実現したメディアです。おおきくて嵩張るオーディオ・ファイルをコンパクトに圧縮する技術(mp3など)と自動的に新しいコンテンツの追加をユーザーに通知する技術(RSS)がその核になっています。他にも、数メガから数十メガにおよぶファイルを高速に転送する技術(ブロードバンド)や携帯オーディオプレイヤーやスマートフォンの普及といった情報技術をめぐる環境の変化も背景として重要です。
ポッドキャストという言葉自体は2004年の造語ですが、それ以前から「オーディオブログ(文字を書く代わりに声を録音して掲載したブログ)」と呼ばれたものは存在していました。ポッドキャストは、概念としても、技術的にも、とても「枯れた」メディアであると言えそうです。
ポッドキャストは「ソーシャルメディア」?
近年のウェブ界隈ではソーシャルメディアが持てはやされています。ソーシャルメディアの特徴は二つあります。まず、これまでのマスメディアにおいては受け手に過ぎなかったユーザー自らが主体となって情報を発信できること。そして、送信者と視聴者が双方向に、かつリアルタイムにやりとりをすることができることです。
ポッドキャストも、ブログやSNS、動画配信サービスと共にソーシャルメディアと一つとして数えられています。しかし、近年のニコニコ生放送や、TwitterとUstreamの組み合わせが、本当の意味で双方向でリアルタイムな配信を実現していることに比べれば、ポッドキャストは最先端ではないような印象を持つのではないでしょうか。
他のオーディオ・ビジュアルを駆使するソーシャルメディアと比較した際のポッドキャストの利点は、いろいろと「簡単なこと」です。オーディオのみの番組制作は、映像を用いるものに比べれば遙かに安く、かつ短時間で制作することができます。完成した番組も、動画に比べればとても小さなファイルサイズで流通させることができます。また、生放送は、送信者も視聴者も時間に縛られます。しかし、送信者が事前に準備し、リスナーが好きなときにダウンロードして聞くことができるポッドキャストは、時間に追われる現代であるからこそ有利であるとも言えます。
まず、題材を決めよう
あなたのポッドキャストがどんな話題を取り扱うのか、その題材を決める必要があります。せっかくポッドキャストを配信するなら、なるべく多くの人に番組に関心を持ってもらえるように、ちょっと時間をかけて考えてみましょう。もしあなたが有名人でないのならば、あなたの私生活に関心を持つ人は多くありません。できるだけ自分の外側にある題材から、自分が興味を持ち続けることができる題材を選ぶことが無難です。
スポーツは典型的な例です。野球やフットボール、F1といった競技には既に一定のファンがいるので、番組を聴いてくれる可能性が高い。本や音楽について評論することもできます。ニュースを解説することもできるし、外国語会話や受験勉強の手助けをすることもできます。料理や子育てといった特定のジャンルや、自分の住んでいる町についてのローカルな情報も面白いと思います。重要なことは、ある程度まとまった数のリスナーの姿をあなたが想像できる題材で始めることです。
題材を調理する方法が、番組のテイストになる
題材が決まったら、それをどんな風に取り扱って、リスナーに届けるのかを考えます。料理を想像してみてください。まず、大根や牛肉といった材料があって、それを切ったり、加熱したり、スパイスを加えたりして、料理として仕上げます。そこにシェフの個性が出ます。ポッドキャストも同じです。あなたが選んだ題材を料理の材料と考えて、それをどんな風に調理するのかを、まず最初に考えておくことが大事です。これが、あなたのポッドキャストを他の番組とは「ひと味違うもの」にする秘訣です。
料理の方法はいろいろありますが、ここでは二つだけ、代表的な料理の方法をお教えします。
ひとつめは、取り上げる内容を絞り込むことです。あなたが選んだ題材から、さらに細かく内容を絞り込むことはできないでしょうか。スポーツだったら特定のチームや選手とか、音楽だったら特定の国やジャンルとか……自分が何を扱うのか、というよりも「自分が何を扱わないのか」を先に決めておくと、あなたのポッドキャストは多くのリスナーにとってより特別なものになります。
ふたつめは、他のひととは違うことをすることです。同じ題材を他の人が取り上げない方法で取り上げたり、他の人が触れない話題を敢えて扱ってみることです。どんな題材を選んだとしても、あなたには必ずライバルが存在します。それは同じアマチュアのポッドキャストかもしれませんし、テレビのニュースや、雑誌といったプロフェッショナルかもしれません。そういったライバルに学び、真似をするだけではなく、他がやっていないことを見つけて、自分のポッドキャストの特徴にしてしまいましょう。
ゆっくり話そう
あなたは役者ではありませんし、コメディアンでもありません。「しゃべり」が上手である必要はまったくありません。また、テレビやラジオをよく見たり聞いたりしてみてください。プロとして仕事をしている人たちが、必ずしも滑舌がよかったり、聞き取りやすい声で話しているわけではありません。あなたが価値あることを話しているとわかれば、リスナーは必ず好意的に聞いてくれます。
ひとつだけ心構えをしておくならば、ゆっくり話すように心がけてください。流ちょうに話すことは、速く話すことではありません。ポッドキャストでは、遅ければ、遅いほど、素晴らしいと考えてください。息継ぎも意識して、間を取るようにしてください。ポッドキャストには映像がありません。あなたの声だけが全てです。僕たちの耳は、簡単に溢れてしまうような小さなコップだと考えてください。ゆっくりと水を注がなければ理解してもらえないし、こまめに中の水を飲み干すような間をつくってあげないと、リスナーは飽きてしまいます。
アドバイザーを見つけよう
話し方や番組構成に不安があったり、何かアドバイスが欲しいと思ったら、友人や、ネット上の見知らぬ他人よりは、まず親や姉弟といった身近な家族にアドバイスを求めることをお勧めします。そういった類いの人たちに自分の録音した声やポッドキャストを聞かせることは恥ずかしいのですが、抜群に率直なコメントをもらえるものです。
少なくとも僕が第三者からポッドキャストのアドバイスを求められて、本音を話したことなど一度もありません。しかし、親や姉弟から求められれば、おそらく本音を話すと思います。もちろん家族でなくてもよいのですが、アドバイスは「聞きやすい人から聞く」のではなく「聞くべき人から聞く」べきです。
録音機材は最小限、しかし投資を惜しまずに。
あなたが数百人の前でスピーチをするなら、ちゃんと声が出るように体調を整えておくことはもちろんですが、身なりも気にするでしょう。美容室に髪を整えにいくかもしれないし、洋服をクリーニングに出しておいたり、もしかしたら新調するかもしれません。いろいろとお金がかかりそうです。
ポッドキャストの場合、あなたは自分の姿を聴衆の前に晒すことはないので、寝間着姿でも、ボサボサの髪でも問題ありません。しかし、だからといってお金をかけなくても良いといわけではありません。マイクやUSBオーディオインタフェイスのような録音機材にお金を使ってください。あなたの声を魅力的に、かつ適切なクオリティでリスナーまで届けることが重要です。あなたのノートブックPCには、Skypeやボイスチャットをするためのマイクが内蔵されているかもしれません。しかし、そういったマイクのほとんどは「電話」のためのもので、ポッドキャストのような番組制作をするためのものではありません。最低限の機材は揃えたとしても、化粧や整髪をしたり洋服を買いそろえることに比べれば、遙かに安くつきます。
以下に、三つの「僕が買ってもよい」コストパフォーマンスのよいUSBオーディオインタフェースを選んでみました。ポイントは、USB端子につなぐだけで使えること。WindowsでもMacintoshでも動くこと。マイク端子から電源供給できる「ファンタム電源」に対応していること。そしてこの分野で実績のあるメーカーであることです。どれも小型なので、邪魔になることはないはずです。
マイクには用途がある。
マイクには、いろいろな種類があります。しかも、その種類は見た目からはわからないことが多いので、いきなりマイク売り場へ行っても、どれを買ったらいいのかわからなくなってしまうかもしれません。ポッドキャスト制作に向いたマイクを選ばないと、悲惨なことになってしまいます。
マイク選びには、三つの目印があります。まず「構造」、そして「指向性」、さいごに「価格」です。この三つを最低限、頭に入れてからマイクを選ぶようにすれば、ポッドキャスト用のマイクを正しく選ぶことができるはずです。
まず「構造」。これは大きく二つに分けることができて、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクです。これは声を拾って電気信号に変換する際の方式の違いを示しています。どちらが優れているということではありません。一般に、初心者にはダイナミックマイクが推薦されることが多いのですが、それは、マイクの作りがシンプルなために頑丈で、衝撃や急激な音量変化に強いからです。また、マイクをケーブルでマイク端子に接続するだけで、使えます。それに比べてコンデンサーマイクは作りが少々繊細で、衝撃だけではなく湿気にも弱いとされます。また、乾電池や特殊なマイク端子から電気をマイクに供給してあげないと、機能しません。
つぎに「指向性」です。指向性とは、何かにマイクを向けた時、どれくらいの範囲の音を拾うことができるのか、を示しています(参考:マイクロホンの基本)。ポッドキャストを一人で録音するなら「単一指向性」のものを選んでください。机の上において会議を録音するようなものや、環境音をステレオで収録するようなものを買うと、自分の声以外の余計なものをたくさん拾って録音してしまうことになります。ということは、複数の人数でわいわい録音するときには、そういったマイクを選ぶこともあるかもしれません。しかし、二人や三人ぐらいならば、一般的には単一指向性のマイクを複数立てると良いでしょう。
そして「価格」です。これは単純に、マイクの値段がマイクの質の善し悪しと比例していると考えることです。同じ構造で同じ指向性のマイクなら、数百円のものよりは、三万円するもののほうが良い音で取れるはずだと考えましょう。だからといって、あまりにも高級なものは取り扱いが難しくもなります。一万円前後のマイクを選べば良いのではないでしょうか。
最後に、僕がこれまで使ってきたマイクを紹介しておきます。『エフワンのすくつ』は、最初はダイナミックマイクで録音していましたが、今ではコンデンサマイクを使って録音しています。
SHURE SM57
実売 8,000円前後

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『エフワンのすくつ』の2008〜2009年は全てこのマイクで収録したはずです。それ以前から音楽用に持っていたものです。楽器からヴォーカルまでこれ1本でカバーできる頑丈なダイナミックマイクです。USBオーディオインタフェイスと組み合わせる最初の一本におすすめ。
周辺機器が必要になることもある
マイクやUSBインタフェイスを揃えると、マイクスタンドやポップガードといった周辺機器が必要になることがあります。マイクをスタンドにたてて、息吹きを防止するためのポップガードをつけることはおすすめです。マイクと自分の口との距離を一定に保ちやすくなるので、安定した音質で録音することができるからです。もちろんマイクを手持ちで、スポンジのヘッドガードをマイクにつけて「カラオケスタイル」録音することもできますが、マイクと口のあいだの距離が一定でないと収録音量が上下するし、手とマイクの擦れる音など余計なノイズが原因になるので、あまりおすすめできません。
番組の構成はラジオ番組に学ぼう
ポッドキャストの制作は自由で、ラジオ番組とは違うと書きました。たとえば30分のポッドキャストをあなたが録音するとしたら、最初から最後までずーっと一つの話題について休みなく話し続けることもできます。しかし、リスナーはついてきてくれるでしょうか。もしかしたら途中で集中力を失って、再生をストップして、二度と帰ってきてくれないかもしれません。
ラジオ番組は、長年にわたって音だけで情報を届けてきた媒体なので、ポッドキャストが学ぶべきところも多くあります。15分ごとにコマーシャルが入ったり、ジングルといわれる短い音楽、そしてロックやポップスの楽曲がおしゃべりのあいだに挟みこまれたりします。それらは適度な間になったり、話題を短く切り替えるタイミングになっています。「じゃん!」とか「ぱんぱかぱーん!」といった機械的な効果音もトークのなかで使われればアクセントになります。男性のパーソナリティと女性のアシスタントという組み合わせもよくありますが、これも声の高さとリズムが違う男女を組み合わせることで、リスナーが飽きにくくしているのです。
そういったラジオ番組のよいところを真似して取り入れるのも、ポッドキャストには重要です。ポッドキャストはラジオではありませんが、だからといってラジオを全て否定する必要はありません。まずは構成をラジオに学び、ちょっとづつ独自色を出していけばよいのではないでしょうか。
ポッドキャストは「便利なラジオ」ではない!
日本のiTunes Storeのランキングをみて愕然とするのは、そのほとんどがラジオ局が制作した番組で占められているということです。もちろん有名なDJが取り仕切り、ラジオ放送局の長年のノウハウが生かされた番組がおもしろくないはずはありません。しかし、ポッドキャストはそういうものではない、という思いが僕にはあります。
ポッドキャストがソーシャルメディアのひとつであるならば、もっとたくさんの普通の人たちが、コンテンツを提供するべきです。もちろん番組制作のクオリティという面で、ラジオ局のようなプロと、これまで聴取者に過ぎなかったアマチュアの間には差があるかもしれません。しかし、ポッドキャストのおもしろさは、あなたが適切な題材を選び、他にはない切り口を用意していさえすれば、必ずしもそういったクオリティの優劣が、番組の優劣にはならないところです。
そういったプロフェショナルのラジオ番組の中に割り込み、しばしばランキングで凌駕するようなポッドキャスト番組を、つくってみませんか。
ポッドキャストにしかできないことをしよう!
ラジオ番組の真似だけしていても、ラジオ番組を超えることはできません。最初はコピーから入ったとしても、ちょっとづつポッドキャストにしかできないこと、あなたにしかできないことを考えて、実現していく必要があります。
2005年ごろの初期のポッドキャストの愛好者は、ラジオやテレビ、そしてブログとは違った「親密さ」をポッドキャストに求めていました。文字では伝わってこない生々しさが声でなら伝わってきます。そして、ラジオやテレビならNGとしてカットされてしまうようなミスやノイズが堂々と入っていることも逆にポッドキャストとリスナーとあいだの距離を縮める長所のひとつとして考えられていました。
こんなの、ラジオだったあり得ない!というような「自由さ」が、今のポッドキャストにあっても良いのではないでしょうか。リスナーの側も、そういったアマチュアらしさを良さとして認めていく姿勢が必要です。そうしないと、ポッドキャストはどんどんラジオ番組の真似ごとになっていき、つまらないものになっていってしまいます。
iTunes Storeは世界最大のプラットフォーム
ポッドキャストは「古くて新しい」というよりも、いまや「枯れた」メディアです。新しくて浮ついたひとたちが注目していた時代には、たくさんのポッドキャスト配信サービスが存在しましたが、それらのほとんどは現在ではサービスを停止してしまいました。
アップル社の iTunes Store は、最後に残ったポッドキャスト・サービスであるだけではなく、世界最大のポッドキャストの配信元でもあります。登録は簡単です。登録申請すると審査のためにしばらく待たされますが、何をチェックしているのかはよくわかりません。申請手順については、アップルのページに詳しい方法が掲載れています。
iTunes Store に配信を依頼する時に、ひとつ大事なことがあります。それは、ポッドキャストのmp3ファイルの置き場所は、あなた自身が用意しなければいけないということです。アップル社はあなたのmp3ファイルを預かってくれるわけではありません。看板だけを置かせてくれるようなものです。あなたは自分で有料や無償のサービスを使って、mp3ファイルを保管し、iTunes Storeに対して常に送信できるようにしておかなければいけません。
無料のサービスでは Seesaa Blog がポッドキャスト対応を打ち出しています。ブログの記事にmp3ファイルを埋め込んでおく形式です。有料のレンタルサーバを借りて、Wordpressをインストールして、ポッドキャスト配信用のプラグインを利用する方法もあります。たとえば僕は Blubrry Power Press を利用しています。
ポッドキャスト向けmp3ファイルの作法
ポッドキャストはmp3ファイルとして配信されます。他の音楽のmp3ファイルには、ミュージシャンの名前や曲名、リリースされた年、そしてCDジャケットの画像が埋め込まれています。あなたのポッドキャストのmp3ファイルにも、そういった情報を埋め込んでおかないと、リスナーが困ってしまいます。ハードディスクのなかで行方不明になってしまうかもしれません。
最低限ポッドキャストのmp3ファイルに必要なのは、あなたの名前、番組名(何回目か、といった情報も含む)、そしてジャケット画像(アートワーク)です。番組ホームページのURLや、配信年、著作権ライセンス情報なども埋め込むことができます。ジャケット画像は、あまりサイズが大きいものはダウンロードの負担になりますが、最近はコンピューターや携帯プレイヤーが高画素化しているので、正方形600x600ピクセル程度の大きめの画像を埋め込むことが多いようです。
ウェブやTwitterと連携させよう
ちゃんと整備された番組ホームページがあれば、リスナーはポッドキャストを見つけやすくなります。全てのひとが iTunes Store にアクセスできるわけではないので、あなたのポッドキャストへ複数の入り口を設けておくことが大事です。
TwitterやFacebookであなた自身が番組に関する情報を発信すれば、聞いてくれる人たちとの双方向のつながりも生まれるはずです。しかし、そういったソーシャルな場で自分の宣伝ばかりしていると嫌われる傾向にありますので、適切なマナーを身につけておきたいところです。僕は一方的な宣伝をあまりおすすめしません。
では、どうやってあなたの番組を広めればよいのでしょうか。ポッドキャストが難しいところは、とにかく「ダウンロード」や「再生」ボタンを押してもらわないことには、相手に何も伝わらないというところです。そのきっかけを作る必要があります。ポッドキャストの内容と関連したブログを書いて文字で訴えたり、写真を撮って視覚で訴えたり、関連ニュースのリンクを絶えず発信して注目を集めておくなど、ポッドキャストの外側での活動が、最良の宣伝になります。
参考書は、ほとんどありません。
ポッドキャスト制作について役に立つ本がないか、何冊も買って読んでみましたが、現在の状況に追いついていて、本当に役に立つ参考書はほとんどありません。しかし、いくつか役立つと思われる本があったので、ここで紹介しておきます。
ポッドキャストの収益化は不可能
ポッドキャストの黎明期から世界各地で、数限りなく議論されてきたテーマです。多くの人が、ポッドキャストで収入を得たいと考えてきました。これは断言してよいと思うのですが、ほぼ「収益化は不可能」という結論が出ています。
ポッドキャストはネット上で最もポピュラーな広告モデルと相性がよくありません。例えばブログにはクリック型の広告やPVに応じた成果報酬が得られる広告など、さまざまな収益化の手段が用意されています。通販サイトと連携したアフィリエイトも無数に用意されています。しかしそれらの「文字情報」をそのままポッドキャストに「貼り付ける」わけにはいきません。
そのため、多くのポッドキャストは収益や採算を度外視して続けられています。アマチュアの個人であればそれは趣味ですし、プロフェショナルのラジオ局が提供しているなら、宣伝のためか、ラジオ番組のリスナーへのサービスとして提供していると考えられます。
それでもわずかですが収益化の道は残されています。ポッドキャストの「外側」で利益をあげる道を探ることです。ポッドキャスト自体は無料で提供しますが、番組に付随する「その他の部分」で利益をあげ、それを本体であるポッドキャストに還元することです。
既存のメディアとは指標が違う
あなたもテレビで「視聴率」、ラジオで「聴取率」という単語を聞いたことがあるかもしれません。これは、どれだけたくさんの人がある番組を見てくれたか・聞いてくれたかを知るために、放送局が採用している指標です。つまり、既存のメディアにとっては「数」が重要なのです。コマーシャルを流してくれるスポンサーにとっても、よりたくさんの人が聞いてくれることは悪い話ではありません。
しかし、ポッドキャストではどうでしょう。同じように「数」を指標にする意味は、果たしてどれぐらいあるでしょうか。一万人が聞き流しているよりも、五百人が真剣に耳を傾けてくれているほうが、ポッドキャストでは重要ではないでしょうか。必ずしも聴取率やPVのような「数」を指標に、ポッドキャストの価値を計る必要はないと考えています。
続けることが大事、でもいつやめてもいい
ポッドキャストは、単発スペシャルでもよいのですが、やはり何度か続けて配信されることで、意味がでてくるものでもあります。iTunes Store などで登録してくれたリスナーには、新着のエピソードが自動的に配信されるようになっています。毎日や毎週は難しいかもしれませんが、適切な間隔で、新しい番組を配信できるようにペース設計しておく必要があります。最初の頃は情熱と勢いで何とかなりますが、次第に苦しくなってくるものです。
一年続くと、さすがに貫禄が出てくるようです。自分なりのペースもわかってきますし、周囲から評判を聞くこともあるでしょう。なかなか一年間続けることは難しいと思いますが、やってみる価値はあると思います。
でも、やめたくなったら、やめてしまえばよいのです。苦しんでまで続ける理由は、ありません。ポッドキャストは始めるのも自由ですが、やめるのも、自由です。
最後に、僕の機材を紹介
僕はMacbook Proを使って、Mac OSで作業をしています。参考になるかわかりませんが、僕が使っているソフトウェアと機材と紹介しておきます。僕と同じものを使えば、僕と同じか、僕以上のクオリティのポッドキャストを収録できるはずです。
2008年からAbleton Liveで制作しています。細かいものを入れれば無数にバージョンアップをしてきましたが、いまだに5年前のプロジェクトファイルを問題なく開くことができます。
僕が五年間に渡って配信しているポッドキャストは『エフワンのすくつ』です。もしよかったら、聞いてみてください(^_^)

























